ブルキナファソ 2014 – 2015

ブルキナ日記 #03|月明かりに照らされて

ブルキナ日記 #03|月明かりに照らされて

いつものキオスクで、たわいもない話をしていると、急に停電が起こった。べつに珍しいことではない。停電なんてもはや日常茶飯事だ。いつもと同じように、街灯や建物の電灯たちはほんのすこしの間隔を空けながら次々と消えてゆく。僕たちは口々に「ああ、またか」と呟く。 少しして街じゅうが暗くなったであろうと思われたころ、僕は背中のほうから青白い光が差していることに気づいて、思わず振り返った。ひとつだけ電灯の光が停電を免れたのか、まさかそんなはずはという思考が一瞬頭をよぎるも、すぐにそれが間違っていたことを発見する。 満月だった。すこしも欠けていない真ん丸の満月が、燦々と照っている。月の光はこれほどまで明るいも…

ブルキナ日記 #02|チョコレート・アンド・コーヒー・アンド・シガレッツ

ブルキナ日記 #02|チョコレート・アンド・コーヒー・アンド・シガレッツ

3枚入りの板チョコを買った。近所にあるちいさな商店で冷蔵庫のなかに見窄らしく隅に追いやられているチョコレートの包みを視界の端に捉えて、そういえばチョコレートなんて贅沢品をこの国に来てからまだ一度も口にしていないなと半ば衝動で手に取った。レジに持っていくとテレビから目を離そうとしない店員に1000フラン(およそ200円)と怠そうに言われて一瞬購入を躊躇うが、そのまま衝動に身を任せて買ってしまった。日本でも板チョコ3枚って同等の200円くらいで買えてしまうよなあと、ずっと長い間放置されていただろう薄汚れたパッケージに納得する。たとえばブルキナファソの隣国のガーナは日本でも「ガーナチョコレート」の名…

ブルキナ日記 #01  |  というかなんで、ブルキナファソなんかに

ブルキナ日記 #01 | というかなんで、ブルキナファソなんかに

「ブルキナファソに留学に行く」と伝えたら、おもっていたより多くの人が「どこそれ?」と怪訝な顔をする。西アフリカ、コートジボワールとかガーナの上、マリの下だよ、などと簡単な地理を説明すると「それっていま流行ってるエボラ熱とか危ないんじゃないの」というもっともな指摘が飛んでくる。僕もすこし深刻な顔をしてみせながら、ブルキナファソにはまだ来ていないし、国境で接している周辺国にもまだ感染者はいない。もちろん日本にいるよりリスキーだけど、ウイルス自体は案外弱くてちゃんと対策をすれば…と長々とした講釈もどきを始めようとすると、それを遮り「というかなんで、ブルキナファソなんかに」と核心に迫ってくる質問にたど…

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