目覚めながらにして産み出された夢たちを僕らは見続けている
ひとは夢をみることができてよかった、と、改めて思う。 僕はいつもはあまり夢をみない(というのは適切ではないのかしらね。だれしもが必ず夢をみているらしいですし。正確にいうならば、なんの夢をみていたか起きたころには憶えていない)。しかしながら、フランスへと移住してから来てから、なぜかよく夢をみるようになった。とりわけ最初のころは「僕のフランス滞在中に何らかの事態が発生し緊急帰国をするが、自宅で母の手料理を食べてすぐにまたフランスへと戻る」というわかりやすすぎる夢をよくみていた。 多くの小さな哲学者たちは「夢とは何なのか」とこれまで問うてきたとおもう。それは僕にとってはどうでもよくて(よくなって)、…